産廃知識 PCB廃棄物

PCB廃棄物とは、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ポリ塩化ビフェニルを含む油またはポリ塩化ビフェニルが塗布され、染み込み、付着し、もしくは封入された物が廃棄物となったもの(環境に影響を及ぼすおそれの少ないものとして政令で定めるものを除く)をいいます。PCB廃棄物は、難分解性で人の健康および生活環境に係る被害を生ずるおそれがあることから、特別管理産業廃棄物に定められています。平成13年6月に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(以下「PCB特別措置法」という)が定められ、事業者が保管しているPCB廃棄物は、自ら処分し、または、処分を他人に委託しなければならないことになっています。
なお、当初PCBの処理期限は、平成28年7月とされていましたが、平成24年12月にPCB特別措置法施行令の一部改正があり、PCBの処理期限は平成39年3月31日と定められました。

PCB(Polychlorinated Biphenyl)

PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、化学的に性状が安定で、燃えにくく、絶縁性が高いという特徴から、電気機器用の絶縁油、熱交換器の熱媒体、感圧複写紙等に広く利用されました。しかし、発がん性などのおそれから昭和47年にPCBの製造が禁止され、処理体制が整うまで、PCBを含む廃棄物の保管が義務付けられていました。

その他PCB廃棄物関連

微量PCB汚染廃電気機器等

微量PCB汚染廃電気機器等とは、PCBを使用していないとする電気機器等であって、微量のPCBによって汚染された絶縁油(PCB濃度が0.5mg/kgを超える)を含むものをいい、微量PCB汚染廃油、微量PCB汚染物、微量PCB処理物に分類されます。
微量PCB汚染廃油は、電気機器またはOFケーブル(PCBを絶縁材料として使用した電子機器またはOFケーブルを除く)に使用された絶縁油であって、微量のPCBによって汚染されたもの(微量PCB汚染絶縁油)が廃棄物となったものです。微量PCB汚染物は、微量PCB汚染絶縁油が塗布され、染み込み、付着し、または封入されたものが廃棄物となったものです。微量PCB処理物は、微量PCB汚染廃油と微量PCB汚染物を処分するために処理したものです。

中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)

JESCOは、政府全額出資の特殊会社である中間貯蔵・環境安全事業株式会社の略称です。JESCOは、平成13年に制定された「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」に基づき、国の指導・監督および施設設備補助金等の支援を受けながら、全国5か所の事業所で、事業者が保管するPCB廃棄物の処理を行っています。

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